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rikの新句(十九音)独り言。固定概念にはとらわれず、現時点で「生きている証明」をしました。
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自殺した姉の愚かな哀れさがあり。


義姉が8月19日に自殺をしてから、ほとんどの手続きが何とか終わった。私は、その日に自殺をしたのだとわかったが、後のスケジュールに関係するので、言わなかった。死体検案書にも「敗血症」と書いてあったし、警察も気付かなかったからである。

その後、荷物を片づけて、姉の自筆ではないが証拠書類が出てきた。だから10月5日に、そのことを多摩警察署の担当警部に話した。すると、すっかり納得をされた。義姉の場合は、いわゆる「引きこもり」で自殺行為であったと考えてはいたが、その証拠を見て、はっきりした原因がわかったと言う。

自分自身が出られなくなってしまったことについて、私は井伏鱒二の『山椒魚』を思い出した。自分自身の変化には気付かぬままに、洞(ほこら)から出られなくなってしまったのである。また、教会の人たちや警察官の立ち会いで、ドアを開けてびっくり。足の踏み場もないほど、玄関に内側からものが置いてあって、死体を運び出すのにも一苦労。さらに居間のほうは、立錐の場所もないほど、ものが貯め込んであった。そんなことで、義姉が自殺をしたことが、すぐにわかったのであるが、私は黙っていた。
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