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rikの新句(十九音)独り言。固定概念にはとらわれず、現時点で「生きている証明」をしました。
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友もなく、金なく、地位もなくて安らか。


負け惜しみではない。親しかった友たちは、最近になって次々と死んでしまった。また、金や地位がないのは、満足な仕事を日々しなかったためであろう。そんなわけで、私はいわゆる三無斉である。

江戸中期の経世家、林子平(はやししへい 1738~1793)は、
<親も無し妻無し子無し板木無し金も無けれど死にたくも無し>
と歌って、六無斎(ろくむさい)と称した。

板木は印刷に使うものと思われるが、それがないと出版できないという意味らしい。むろん、金がないので板木を買うこともできない。そして、最後の「死にたくもなし」は彼自身の本音とも思われる。つまり、生きていれば「まだ、チャンスが来るんじゃないか」と、考えているのではないか。
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